【スタッフブログ】漢方勉強会を開催しました!

こんにちは、麻の葉クリニックです!
私たちのクリニックでは、患者様により良い医療を提供するため、スタッフ一同、日々学びを深めています。その一環として、定期的に勉強会を開催しており、今回はツムラ様にご来訪いただき、漢方について深く学ぶ貴重な機会を設けました。医師、看護師、コンシェルジュ全員が参加し、漢方の基礎から具体的な処方例まで、幅広い知識を共有しました。以下に、今回の勉強会の内容を振り返りつつ、漢方の魅力や学んだポイントをご紹介します。

勉強会の概要

今回の勉強会では、ツムラ様の専門家をお招きし、漢方薬の基本的な考え方や、患者様の体調・体格に応じた漢方薬の選び方について学びました。漢方医学は、個々の体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療が特徴です。西洋医学が「病気」そのものを対象にするのに対し、漢方では「人」の全体像を見て、気・血・水のバランスを整えることで健康を取り戻すアプローチを取ります。この考え方に、スタッフ一同、新たな視点を得ることができました。

ツムラ様からは、漢方薬の製造過程や品質管理についても詳しくお話しいただきました。ツムラの漢方薬は、生薬の選定から製剤化まで一貫したバリューチェーンを持ち、高品質で均質な製品を提供していることがわかりました。この信頼性が、医療現場で漢方薬を安心して使用できる理由の一つだと感じました。

体調・体格に応じた漢方処方のポイント

勉強会では、具体的な症例をもとに、どのような体調や体格の方にどの漢方薬が適しているかを学びました。以下に、印象に残ったポイントをいくつかご紹介します。

1. 体力が中等度以下で疲れやすい方

体力がない、疲れやすい、食欲不振といった症状が見られる方には、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」が適していると学びました。この漢方薬は、消化機能を高め、全身のエネルギーを補う効果があります。特に、夏バテや慢性疲労の方に処方されることが多いそうです。看護師からは、「患者様で食後に眠くなる方が多いが、これは消化機能の低下が原因かもしれない」との声が上がり、日常診療での観察の重要性を再認識しました。

2. イライラや神経過敏な方

ストレスや不安感が強く、イライラしやすい方には、「加味逍遙散(かみしょうようさん)」がおすすめです。この漢方薬は、気のめぐりを整え、血を補うことで、精神的な不調や更年期障害に伴う症状を改善します。コンシェルジュからは、「女性の患者様から『原因不明のイライラ』という相談を受けることが多いが、漢方でアプローチできるのは心強い」との意見が出ました。特に、ホルモンバランスの変化による不定愁訴に効果的だと感じました。

3. むくみや冷えが気になる方

下半身の冷えやむくみが気になる方には、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」が適していると学びました。この漢方薬は、血のめぐりを改善し、体の水分バランスを整える効果があります。体格が華奢で冷え性の女性に処方されることが多いとのこと。看護師からは、「患者様の問診で冷えやむくみの訴えをしっかり聞くことが、適切な漢方を選ぶ第一歩になる」との気づきが共有されました。

4. 便秘や肥満傾向の方

腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな方には、「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」が適していると学びました。この漢方薬には下剤作用のある大黄や芒硝が含まれており、便秘を解消しながら代謝を促します。ただし、BMIが低めで虚弱な方には下剤作用が強すぎる場合があるため、慎重な判断が必要だと強調されました。

看護師・コンシェルジュの学び

今回の勉強会では、看護師とコンシェルジュも積極的に質問し、患者様とのコミュニケーションに活かせる知識を吸収しました。看護師からは、「漢方薬は副作用が少ないイメージだったが、甘草による偽アルドステロン症など、注意すべき点があると知った」との声が。特に、甘草を含む漢方薬は高血圧や低カリウム血症のリスクがあるため、患者様の体調変化を定期的に確認する必要があると学びました。

コンシェルジュは、患者様から「どの漢方が自分に合うか」という質問を受けることが多いため、症状ごとの漢方薬の特徴を整理できたことが役立ったようです。例えば、風邪のひき始めには「葛根湯」、こむらがえりには「芍薬甘草湯」など、即効性のある漢方薬もあることを知り、患者様への説明に自信が持てるとのことでした。

漢方を取り入れた診療の未来

麻の葉クリニックでは、漢方と西洋医学を組み合わせた統合的な医療を目指しています。今回の勉強会を通じて、漢方薬は単なる「薬」ではなく、患者様の生活習慣や体質に寄り添った治療法であることを再確認しました。ツムラ様のサポートにより、最新の漢方知識を学び、患者様一人ひとりに最適な治療を提供する自信が深まりました。

今後も定期的な勉強会を通じて、スタッフ全員が知識をアップデートし、患者様の健康と生活の質の向上に貢献していきます。次回の勉強会では、漢方薬の食養生やセルフケアについてもさらに学びを深めたいと考えています。患者様の小さな不調にも耳を傾け、漢方の力を借りて笑顔を取り戻していただけるよう、麻の葉クリニックはこれからも努力を続けてまいります。

おわりに

今回の漢方勉強会は、ツムラ様のご協力により、大変有意義な時間となりました。医師、看護師、コンシェルジュが一丸となって学び、患者様により良い医療を提供するための新たな一歩を踏み出せたと思います。漢方医学の奥深さに触れ、スタッフ一同、さらなる学びへの意欲が高まりました。患者様の体調や体格に合わせた漢方処方を丁寧に行い、皆さまの健康をサポートしてまいりますので、どうぞお気軽にご相談ください!