ポテンツァ(マイクロニードルRF)とは
マイクロニードルという極めて細い針の先端からRF(高周波)によるエネルギーを照射する治療方法です。RF治療機は電極間に高周波が流れることで、水分子を振動させて熱を発生させます。
マイクロニードル治療は、針で皮膚に多数の点状の穴を開けていきます。その傷を治すために皮膚の細胞分裂が活性化し、皮膚のターンオーバーが進み、肌が新しい細胞に入れ替わっていきます。また同時に、線維芽細胞を刺激することで、傷ついた組織を修復する創傷治癒能力が働き、コラーゲンやエラスチンの増生が促進されます。その結果、ハリが生まれ、美肌効果がもたらされます。
RF(高周波)照射と同時に止血も行うため、ダウンタイムも短く、痛みに弱い方でも安心してお受けいただける施術となっております。
特徴
| ダウンタイムが短い |
針先から高周波を流し止血しながら行うため、皮膚の表面に熱による損傷を起こさずに肌の深い真皮の層に直接熱エネルギーを送り込むことができます。痛みやダウンタイムが少なく翌日からのお化粧も可能です。 |
|---|---|
| さまざまなお肌のお悩みに対応できる |
針の深さや与える熱の強さにより、ニキビ・ニキビ跡、毛穴や赤ら顔、そしてこれまでは治療が難しかった肝斑など、さまざまな肌トラブルに対応できます。 |
| ドラッグデリバリーシステム |
マイクロニードルで開けた穴から薬剤を導入するドラッグデリバリー(薬剤導入)が可能です。薬剤を皮膚の奥深くまで注入することで、必要成分をしっかりと肌内部(真皮層)に浸透させることができます。 メカニズムマイクロニードルを挿入した際に空気が流れ込むことで皮膚が押し上げられ正確に針が挿入されます。針を抜去する際は空気が押し出されることによって、皮膚表面に塗布した薬剤を均等に肌の奥深く真皮層まで浸透させます。ドラッグデリバリーシステムでは創傷治療効果、熱エネルギー効果に加え、薬剤による高い治療効果も期待できます。 |
| 臨床結果と治療効果 |
臨床結果2025年のシステマティックレビューによって、ニキビ跡に対する有効性が確認されました。 治療回数別の持続期間
持続期間治療後、6〜12ヶ月間効果が持続することが期待できます。 |
このような方におすすめです
- ニキビ・ニキビ跡を改善したい
- 肌のキメ・トーンを改善したい
- 毛穴・小じわを改善したい
- 肌の凹凸、肌のたるみ、肝斑の除去
- 再発を予防したい
- 酒さの症状を軽減したい
- 美肌に憧れる
使用する薬剤
| マックーム(McCoom) |
ポテンツァ専用に開発された細かい粒子のPLLA(Poly-L-Lactic-Acid/ポリ-L-乳酸)製剤です。PLLAは医療分野での使用実績も豊富な生分解性ポリマーのことで、スレッドリフト(糸リフト)の糸と同じ成分です。生体に拒否反応が起こらず、免疫反応が不活性という特徴があるため、アレルギーの心配は無く、安全に使えると考えられています。 体内に注入されたマック―ムは、真皮深部や皮下組織で徐々に分解されます。その過程でコラーゲンを生成しながら、数ヶ月~2年程度かけて水と二酸化炭素に分解されていきます。この特性により、顔のシワやニキビ跡、クレーター、毛穴は徐々に改善され、また、ボリュームの増加に伴いお肌のハリも向上していく効果があります。 お悩みの症状
効果
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|---|---|
| ボトックス |
ボトックスは、ボツリヌス菌が生成する毒素を安全な形に処理することで、医薬品として使用できるようにしたものです。筋肉の過度な緊張を抑える作用があるため、エラ張りや表情じわなどの治療に用いられています。 深い筋肉層ではなく、皮膚の表皮~真皮といった浅い層に適量のボトックスを浸透させます。そのため、筋肉の機能は保ちながら皮脂腺や汗腺などに関わる神経の働きを抑え、皮脂や汗の分泌を抑えることができます。その結果、肌のテカリやベタつき、ニキビなどを改善していくことができます。 これにより、自然な表情のまま小じわを改善し、毛穴を引き締め、滑らかでキメの整ったハリのあるお肌へと導きます。リフトアップにも効果的です。 お悩みの症状
効果
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施術について
| 治療時間 |
60~90分程度となります(麻酔時間込み)。
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|---|---|
| 麻酔 |
麻酔クリームを塗布します。痛みが不安な方は吸入麻酔(笑気麻酔)を使用できます。 |
| ダウンタイム |
治療後は全体的に赤みとひりつきが出ますが、大抵の方は2~3時間程度で改善します。稀に皮下出血が起こる場合がありますが、2~3日程度で改善します。治療翌日~1週間程度、軽度の赤みや乾燥による皮むけ、むくみが生じることがあります。
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| 副作用 |
一般的な副作用(軽度~中等度)
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| 痛み |
針を刺して治療を行いますが、回数を重ねるごとに痛みが増していきます。1周目より2周目の痛みが強くなるのは、皮膚に照射された熱が蓄積していくためだと考えられています。骨付近の照射は、自然に涙が出る方もいらっしゃいます。 |
| メイク/入浴/洗顔 |
刺激や感染、腫れが生じる場合があるため当日はNGです。翌日(24時間後)より可能です。 |
| その他 |
飲酒:当日はできればお控えください(少量であれば当日から可能ですが赤みやヒリヒリ感が強くなる可能性があります)/日焼け:治療期間中は日焼け止めクリームをお使いください/化粧水:翌日(24時間後)より可能です(ピーリング作用があるものは、1週間程度お控えください)。 |
| 治療後の通院 |
最初は1ヶ月に1回のペースで、3回目以降は2ヶ月に1回。3~5回を1クールとして推奨しております。 |
施術後のケアについて
当院では美容成分が豊富に含まれ、施術後の敏感なお肌を素早く鎮静するのに最適な、ピュアレジ―のファーミングマスクを導入しております。
ピュレアジー アフターケアシリーズ
ピュレアジー(Pureasy)は、美容大国・韓国の製薬会社による日本の医療機関専売スキンケアシリーズです。高純度DW-EGD(ヒトオリゴペプチド-1/整肌成分)を配合し、施術後のデリケートな肌にも使用可能できるようこだわって作られています。
| 3つのフリー処方 |
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|---|---|
| 施術後のお肌を素早く鎮静するスペシャルケアマスク |
大熊製薬が研究・開発してきた独自成分DW-EGF(ヒトオリゴペプチド-1)が高濃度で配合され、ダメージを受けがちな肌にもハリと弾力を与えてくれます。また、整肌成分として5GFペプチドコンプレックスも配合されています。濃厚なエッセンスで施術後のデリケートな肌にも使用可能です。 シートにはビーガン認証※1の竹セルロース素材※2が使われ、柔らかくもちもちとした使用感で、しっかりと肌に密着します。高純度・高活性・高濃度で肌のコンディションを整えながら、肌のバリア機能をサポートすることで、肌の水分を守ってくれるケアマスクとなっております。
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| 主な成分 |
セラミドNP(ハリ・ツヤ)
ヒトオリゴペプチド-1(整肌)
ツボクサエキス(整肌)
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ポテンツァのチップ使い分け
ポテンツァは適切な照射モードを使い分けるだけでなく、症状に適したチップを使用することでより高い効果を得ることができます。当院では、以下の3つのチップをご用意しております。
| CPチップ |
針先以外が絶縁体でコーティングされたモノポーラチップになります。モノポーラでは、顔に接する針先と体に触れる電極板の間で高周波が流れます。皮膚深くまで強いエネルギーが伝達されます。 お悩みの症状
効果
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|---|---|
| Sチップ |
針の間に絶縁体でコーティングされていない部分があるバイポーラチップになります。バイポーラでは針同士の間で熱が発生し、表皮~真皮浅層に均一で密度の高いエネルギーが伝達されます。 お悩みの症状
効果
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禁忌事項
以下に該当する方は、安全の観点から施術をご遠慮いただいております。詳細は医師までお問い合わせください。
- 心臓ペースメーカーなど埋め込み型医療機器をご使用の方
- 心臓疾患の方
- 出血性疾患の方
- 自己免疫疾患の方
- 糖尿病による合併症を発症している方
- 皮膚悪性腫瘍、前癌病変、またはその疑いがある方
- 施術部位に創傷、重篤な皮膚疾患および感染症がある方
- 施術部位に金属糸または金属プレート等を入れている方
- 施術部位にタトゥーやアートメイクがある方
- ケロイドを有する部位への施術およびケロイド体質の方
- アルコール依存症、薬物依存症などの精神神経疾患の方
- 金属アレルギーがある方
- 妊娠している方、乳幼児
免責事項
- 本施術は美容目的であり、医療的治療効果を保証するものではありません
- 効果の実感には個人差があり、期待される結果を保証するものではありません
- 一時的な腫れ・赤み・内出血・しこり感などが生じる可能性があります
- 使用する薬剤により、まれにアレルギー反応や炎症が起こることがあります
- 施術後の経過により、追加注入や修正が必要となる場合があります
- 妊娠中・授乳中・重度のアレルギー体質・自己免疫疾患のある方は施術をお控えください
- 医師の診察・判断により、施術をお断りする場合があります
- 本施術により生じた予期せぬ反応について、当院では責任を負いかねる場合があります
参考文献
- Niaz G, Ur Rahman S, Khan DA, et al. (2025) "Fractional radiofrequency microneedling as a monotherapy in acne scar managemen review" Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology 18:123-134 | DOI: 10.2147/CCID.S398765
- Gold MH, Biron JA, Sensing W, et al. (2021) "Fractional radiofrequency microneedling treatment of acne scars: A randomized splitstudy" Dermatologic Surgery 47(8):1050-1055 | DOI: 10.1097/DSS.0000000000002748
- Kim ST, Lee KH, Sim HJ, et al. (2020) "Treatment of acne scars using subnecrotic fractional radiofrequency microneedling with dr Asian patients" Journal of Cosmetic Dermatology 19(2):384-391 | DOI: 10.1111/jocd.13045
- Zampetti A, Mambrin A, Mazzanti C, et al. (2019) "Radiofrequency microneedling for facial rejuvenation: Clinical and histological e Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology 33(10):1904-1911 | DOI: 10.1111/jdv.15707
- Park KY, Kim IS, Yeo IK, et al. (2018) "Treatment of striae distensae using fractional radiofrequency microneedling with drug del Dermatology 30(3):321-328 | DOI: 10.5021/ad.2018.30.3.321