【スタッフブログ】ジュベルックとマックームの違いってなんですか?患者様からよく聞かれる質問にNsが答えます!

こんにちは、麻の葉クリニックです!
多くの患者様から、ジュベルックマックームの違いってなんですか?と質問を受けることがあります。そこで今回のブログでは、ジュベルックとマックームの特徴、効果、適応について、解説していこうと思います!

美容皮膚科における肌質改善やアンチエイジング治療は、近年ますます注目を集めており、特に、注入剤を用いた治療は即時性や持続性のある効果が期待できるため、多くの方に選ばれています。その中でも、ジュベルック(Juvelook)とマックーム(McCoom)は、ニキビ跡や毛穴の開き、シワなどの肌悩みに効果を発揮する薬剤として人気が高いです。

1. ジュベルックとマックームの基本情報

1.1 ジュベルックとは

ジュベルックは、ポリ乳酸(PDLLA:Poly-DL-lactic acid)と非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた次世代型のスキンブースター製剤です。PDLLAは、トウモロコシやジャガイモ、サトウキビなどの天然素材から抽出された乳酸を原料としており、生体適合性に優れた成分です。この成分は、手術用縫合糸や糸リフトにも使用されており、米国食品医薬品局(FDA)および韓国食品医薬品安全庁(KFDA)による承認を受けています。

ジュベルックの名前の由来は、「JUVE(若さ・活力)」と「LOOK(外見)」を組み合わせた造語で、肌の若返りと自然な美しさを目指す治療を象徴しています。注入後、PDLLAは1~2年かけて体内で水と二酸化炭素に分解されるため、長期的な効果が期待できます。

1.2 マックームとは

マックームは、ポリ乳酸(PLLA:Poly-L-lactic acid)を主成分とする薬剤で、ポテンツァ(POTENZA)という美容機器専用の導入薬剤として開発されました。PLLAもまた生体適合性が高く、糸リフトや手術用縫合糸に使用される安全性の高い成分です。ただし、マックームは韓国食品医薬品安全庁(KFDA)の認可を受けておらず、ポテンツァのドラッグデリバリーシステムを用いた注入に限定されています。

マックームは、ポテンツァの均一な薬剤注入技術を活用することで、従来のPLLA製剤(例:スカルプトラ)で問題となっていた副作用(しこりなど)を軽減した点が特徴です。

2. 成分と構造の違い

2.1 ジュベルックの成分と構造

ジュベルックの主成分であるPDLLAは、丸形の粒子で内部が網状構造になっており、分解が容易で異物反応を起こしにくい特性を持っています。この構造により、周辺の細胞に過度な刺激を与えず、肉芽形成やしこり(皮下硬結)のリスクが低減されています。また、非架橋ヒアルロン酸が配合されているため、注入直後の保湿効果や肌のハリ感の向上が期待できます。

2.2 マックームの成分と構造

マックームの主成分であるPLLAは、クリスタル状の結晶体構造を持ちます。この構造は、注入後にコラーゲン生成を促す一方で、周辺細胞への刺激が強い場合があり、従来のPLLA製剤ではしこりなどの副作用が報告されていました。マックームはポテンツァのドラッグデリバリーシステムにより均一に注入されるため、副作用のリスクが軽減されていますが、ジュベルックのような丸形粒子構造ではないため、局所注射には適していません。

2.3 成分の比較

  • ・ ジュベルック:PDLLA(丸形粒子、網状構造)+非架橋ヒアルロン酸。副作用リスクが低く、局所注射が可能。
  • ・ マックーム:PLLA(クリスタル状結晶体)。ポテンツァ専用に開発された製剤で、局所注射は不可。

この成分の違いにより、ジュベルックはより幅広い注入方法に対応し、マックームはポテンツァによる均一な注入に特化しています。

3. 効果の違い

3.1 ジュベルックの効果

ジュベルックは、肌の真皮層で線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。これにより、以下のような効果が期待できます:

  • ・ ニキビ跡・クレーターの改善:凹んだニキビ跡をコラーゲン生成で滑らかにしていきます。
  • ・ 毛穴の引き締め:肌の弾力向上により、たるみ毛穴や開いた毛穴を目立たなくしていきます。
  • ・ 小ジワの改善:コラーゲンとヒアルロン酸の保湿効果で細かいシワを軽減していきます。
  • ・ 肌のハリ・弾力アップ:線維芽細胞の若返りにより、自然なハリ感を回復していきます。
  • ・ 赤ら顔の改善:肌のバリア機能強化や赤みを軽減していきます。

ジュベルックの効果は、注入後2~3週間から徐々に現れ、3回程度の施術で最大効果を実感できます。効果の持続期間は6~12カ月、場合によっては1~2年とされています。

3.2 マックームの効果

マックームもまた、線維芽細胞を刺激してコラーゲン生成を促しますが、ジュベルックと比べると以下の点で異なります:

  • ・ ニキビ跡・クレーターの改善:特に凹凸のあるニキビ跡に高い効果を発揮します。
  • ・ 肌のハリ・ツヤ:コラーゲン生成により、肌全体の弾力とツヤを向上させます。
  • ・ 小ジワの軽減:シワの改善にも期待ができますが、ヒアルロン酸を含まないため即時性は低いとされています。

マックームはジュベルックとほぼ同等のコラーゲン生成効果を持ちますが、線維芽細胞の増殖や若返り効果はジュベルックほど顕著ではありません。また、効果の実感には個人差があり、複数回の施術(3~5回)が推奨されています。

3.3 効果の比較

  • 即時性:ジュベルックは非架橋ヒアルロン酸による即時的なハリ感や保湿効果があるが、マックームは即時性が低い。
  • ・持続性:ジュベルックはPDLLAの分解期間(1~2年)により長期間効果が持続。マックームも同様に長期間(数カ月~2年)だが、局所的な効果はジュベルックが優れる。
  • ・幅広さ:ジュベルックは赤ら顔や細かいシワにも対応可能。マックームは主にニキビ跡やハリ感向上に特化。

4. 適応と施術方法

4.1 ジュベルックの適応と施術方法

ジュベルックは、以下のような肌悩みを持つ方に適しています:

  • ・ニキビ跡(凹みやクレーター)
  • ・毛穴の開きやたるみ
  • ・小ジワや肌のハリ不足
  • ・目の下のクマや赤ら顔
  • ・自然な仕上がりを求める方

施術方法は多岐にわたり、以下が一般的です:

  • 医師の手打ち:ニキビ跡やシワなどピンポイントの悩みに適し、注入量や深さを細かく調整可能です。
  • ・水光注射:全顔のハリ感やツヤを向上させます。

ジュベルックは局所注射が可能なため、部分的な悩みにも柔軟に対応できます。

4.2 マックームの適応と施術方法

マックームは、主に以下のような悩みに適しています:

  • ・クレーター状のニキビ跡
  • ・肌のハリやツヤの低下
  • ・毛穴の開き

マックームはポテンツァ専用の薬剤であり、ポテンツァのドラッグデリバリーシステムを用いた施術に限定されます。このシステムは、マイクロニードルで肌に穴を開け、薬剤を真皮層に均一に注入する仕組みで、ニキビ跡や毛穴の改善に高い効果を発揮します。

4.3 適応の比較

  • ジュベルック:幅広い肌悩みに対応し、局所的な治療や全顔の肌質改善に適している。
  • ・マックーム:ポテンツァを用いたニキビ跡やハリ感向上に特化。

5. 副作用と安全性

5.1 ジュベルックの副作用と安全性

ジュベルックは、FDAおよびKFDAの承認を受けた安全性の高い薬剤です。副作用としては、以下が報告されています:

  • ・注入部位の赤み、腫れ、痛み(数日~1週間で消失)
  • ・稀に内出血や炎症(数週間で軽減)
  • ・しこりや肉芽形成(丸形粒子構造によりリスク低)
  • 施術後2週間は、高濃度レチノールやレーザー脱毛などの刺激の強いスキンケアは避けるようお願いしております。

5.2 マックームの副作用と安全性

マックームもPLLAの安全性は高いですが、KFDAの認可がないため、ポテンツァ専用に限定されています。副作用は以下の通りです:

  • ・赤み、腫れ、内出血(数日で消失)
  • ・色素沈着や硬結(ポテンツァの均一注入によりリスク低)

5.3 安全性の比較

  • ジュベルック:丸形粒子構造と非架橋ヒアルロン酸により、副作用リスクが低い。局所注射の安全性も高い。
  • ・マックーム:ポテンツァの均一注入により副作用は軽減されるが、KFDA未承認のため使用範囲が限定。

6. どちらを選ぶべき?おすすめのケース

6.1 ジュベルックがおすすめな方

  • ・ニキビ跡やシワのピンポイント治療を希望する方:手打ち注射で細かく調整可能。
  • ・全顔の肌質改善を目指す方:水光注射で広範囲にアプローチ。
  • ・自然な仕上がりや長期間の効果を求める方:コラーゲン生成とヒアルロン酸の相乗効果。
  • ・赤ら顔や細かいシワも気になる方:幅広い悩みに対応。

6.2 マックームがおすすめな方

  • クレーター状のニキビ跡を重点的に改善したい方:ポテンツァとの相性が良い。
  • ・広範囲のハリ感やツヤを向上させたい方:均一な注入で全顔の改善が可能。
  • ・ポテンツァ施術を希望する方:マックームはポテンツァ専用薬剤。

7. まとめ

ジュベルックとマックームは、どちらもポリ乳酸を主成分とするコラーゲンブースターですが、成分構造、効果、適応、施術方法に明確な違いがあります。ジュベルックはPDLLAと非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた製剤で、幅広い肌悩みに対応し、局所注射や多様な施術方法が可能です。一方、マックームはPLLAを用いたポテンツァ専用薬剤で、ニキビ跡やハリ感の改善に特化しています。

どちらを選ぶかは、肌の悩みや希望する施術方法によって異なります。ジュベルックは自然な仕上がりや長期的な効果を求める方に、マックームはポテンツァを活用したクレーター治療を希望する方に適しています。

美容皮膚科の進化とともに、ジュベルックやマックームのような先進的な治療が私たちの美しさを引き出してくれます。ぜひこの記事を参考に、最適な肌ケアを見つける手助けになれば幸いです!

皆様のご来院をスタッフ一同お待ちしております。